神クソ・スター・アワード2016

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 神クソとは人間讃歌である。「一般的には誰も褒めないネタだが爆笑」……そんなピースフルで最上な賛辞と言えよう。神クソ・スター・アワードとは、社会やマスメディアが決して高尚とはしないスターたちの神クソ言動を仰ぎ、生命の奇跡に感謝する祝祭のようなアワードである。怒涛の2016年、表彰部門は【偉人賞】、【ツイッター・ポエトリー賞】、【LOVE WIN賞】など多岐に渡った。また、今年度は審査を厳格にした為、ワーストも設けた。

【ヒューマニティ賞】マライア・キャリー

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( 愛・地球博 )

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2016年 執筆記事一覧

 今年、メディア媒体で書かせていただいた記事まとめです。

 THE FASHION POST 様にて、2016年を象徴するセレブ・トピック記事に携わらせていただきました。ディカプリオの日常エピソード、ビヨンセとニッキーのレッドロブスターな関係等。同媒体様の2015年度まとめ記事はこちら

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バッドママ / 大ヒットしたニッチな王道コメディ

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 アメリカで大ヒットしたコメディ映画『バッドママ』がNetflixでリリースされた。題名通り「バットな母親」をテーマにしたR指定コメディだが、この作品のヒットには少し特殊な面が存在する。本記事では『バッドママ』の映画産業におけるニッチな商業的成功、そしてその希少さに反しメジャーな作品構成について解説する。

【目次】
  1. ニッチなのに大ヒット
  2. メジャーな映画構成

1.ニッチなのに大ヒット

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『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』レイシストもレイピストもいいやつ

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 女性刑務所を舞台とする『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』は「犯罪者であってもみな人間」ということを描いている。殺人犯もドラッグディーラーも児童誘拐犯もそれぞれ事情を抱える人間である。ここまでは多様性の面で評価を手にするNetflixの看板作品と聞けば予想がつくだろう。本作の突出した点は、いわゆる反差別思想の対極に在るとされる差別者なども「悪人と言い切れない人間」として細かく発信しているところだ。

【目次】
  1. オレンジ・イズ・ニューブラックの差別者たち
  2. 「みんな(大体)いいやつ」の難しさ

1.オレンジ・イズ・ニュー・ブラックの差別者たち

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さよならジャスティン・ビーバー / Instagram削除騒動に感じる問題性

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(「貴方はただのオモチャ」:男性スターを性的玩具とする10代女性ファンダムの極端なパワーと狂気の可視化をテーマの1つとしたNamilia S/S 2017コレクション)

 ジャスティン・ビーバーInstagramを削除した。 一部ファンからのヘイトが手に負えない、と発信した直後だった。彼の元恋人である歌手セレーナ・ゴメスも意見を表明し、インターネットやメディアは大変な盛り上がりを見せた。この熱中は、誹謗中傷に怒ったジャスティンがこれといった有名メディアに擁護されることなく、ただ嘲笑される趣きが強いままに終わった。果たして、それは良かったのだろうか?

【目次】
  1. ジャスティン・ビーバーInstagram削除騒動の概要
  2. 香る芸能人差別
  3. 問題の矛先は
  4. 最後に、究極のフ○ック・ユー

 1.ジャスティン・ビーバーInstagram削除騒動の概要

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『マスター・オブ・ゼロ』ミレニアル世代が怖いこと

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 Netflixドラマ『マスター・オブ・ゼロ』はミレニアル世代を巧みに描く現代的今日的要素を活かしながらいつの世も人間が抱く普遍的なテーマを孕んでいる。

  • 『マスター・オブ・ゼロ』が描くミレニアル世代
  • 高齢者が多い『マスター・オブ・ゼロ』
  • 多くの選択肢を持つミレニアル世代が逃すもの
  •  ミレニアル世代が抱える今日的で普遍的な恐怖
    • 参考資料

『マスター・オブ・ゼロ』が描くミレニアル世代

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(スターバックスで映像チャットを用い演技オーディションを受ける主人公)

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ジョイ/銃をとったシンデレラ

 実在の発明家を描いた映画であるが、まるでシンデレラのようなおとぎ話が志向されている。1980年代アメリカのシンデレラはハンサムな王子様は求めない。男性社会の中で契約相手を探し、魔法使いに資金を求め、銃をとるのだ。

【目次】

  • 【目次】
  • 1.シンデレラのジョイ
  • 2.ジョイの王子様
  • 3.自分で自分を救うシンデレラ
  • 4.アンチ・シンデレラなアメリカン・シンデレラ
  • 5.シンデレラとソープドラマ、おとぎ話と現実
  • 参考資料

1.シンデレラのジョイ

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