2018-01-01から1年間の記事一覧

2018年メディア寄稿集

2018年、メディア媒体に掲載していただいた記事集となります。 ご依頼等、なにかご連絡がありましたら下記メールアドレスにお願い致します。 tatsumijunk@gmail.com 文春オンライン:女子高生の星が教えてくれた、SNS時代の破局の乗り越え方 SNS時代のアンセ…

『ウエストワールド』 2016年の淑女と娼婦

2016年の作品にも関わらず、SF西部劇『ウエストワールド』は非常にステロタイプな女性キャラを主人公に据える。だからこそ、このドラマはエンターテインメント産業を“開拓”する。

『クレイジー・リッチ!』麻雀シーンの意味

RealSound様にて紹介させていただいた映画『クレイジー・リッチ!(Crazy Rich Asians)』。 非常に重要である麻雀シーンについて説明させていただいたのですが、本稿では更に踏み込んだネタバレ解説を致します。8牌の意味や座席位置など、基本的な解説は上記…

『ボージャック・ホースマンS5』共感できるアビューザー問題

この作品の魅力は──誰もが主人公に共感できるところです 誰しも深い後悔を抱えています オレも酷いことをしてきた みんな酷いヤツだから安心していい、とこの作品は伝えています この劇中ドラマに向けられた称賛は『ボージャック・ホースマン』自体の魅力を…

『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』70s英雄譚と英雄の距離

1970年代初頭のアメリカといえばフェミニズム旋風である。ウーマンリブ運動の加熱。71年にヘレン・レディが『I Am Woman』をリリース。72年に雇用機会均等法が大幅に改正され、グロリア・スタイネムが雑誌『Ms.』を刊行。そして73年に「バトル・オブ・ザ・セ…

『GLOW』勇気をくれる人種差別プロレス

実在女子プロレス団体をモデルにしたコメディ『GLOW』は、リスキーな選択をとった。80年代に活躍した現実のGLOWは、今見るとかなり人種差別的なステージを放映していたのである。では、そんな問題あるショーをどのように“魅力的”に描くのだろう? 【※ネタバ…

HIPHOPのメンタルヘルス観の変容/「男らしさ」から「脆弱性」へ

HIPHOPとメンタルヘルスの関係性。2010年代後半にブームとなったエモRAPについてはCINRA.NET寄稿コラムでフォーカスした。本稿では「エモRAP」以前、主に1990年代から2010年代を追う。アメリカのHIPHOPは現実のブラック・コミュニティを反映する。心理療法を…

『13の理由S2』リアリズムからスピリチュアリズムへ?

寄稿『若者の憂鬱と「死にたい」を表現するドラマや音楽。米社会の闇を探る - コラム : CINRA.NET』でフォーカスしたNetflixドラマ『13の理由』。高校生の視点をリアルに描きヒットした本作だが、S2ではリアリズム演出を破壊する挑戦に出ている。幽霊が出現…

政治ソングでアメリカ1位は難しい?ガンビーノの銃乱射とガガの同性婚

CINRA.NET『“This Is America”に揺れる現代と、リオン・ブリッジズの物語』で触れたチャイルディッシュ・ガンビーノ『This Is America』。寄稿コラムにおいては、様々な社会問題を描いた作品であることを紹介した。こちらの記事では「アメリカで政治ソングが…

ケンドリック・ラマー『DAMN.』ピュリッツァー賞の意義/芸術と認められたHIPHOP

CINRA.NET様に寄稿させていただいたリオン・ブリッジズ記事で触れた、2018年USブラックカルチャーの躍進と波乱。その中で大きく報じられたケンドリック・ラマー『DAMN.』のピュリッツァー賞受賞は、どのような意義があったのか? 2018年ピュリッツァー賞音楽…

『ブラックミラー』半分ノンフィクション?元ネタ紹介

Netflix配信中のUKドラマ『ブラックミラー』。人気のあるテクノロジーをテーマとしたSF寓話だが、多くのエピソードには「実話の元ネタ」および「実話になってしまった予言的描写」が挟まれている。英国首相は本当に豚とファックした?ソーシャルランクによっ…

『マザー!』聖書メタファー解説/男女論ではなく社会派映画?

非難を呼んだ話題の問題作『マザー!』。ショッキングな暴力描写が展開される作は、アメリカの映画館出口調査CinemaScoreで5年ぶりのF評価を下された。どんな話かというと「夫婦の家にやってきた不審な来客を夫が招き入れつづけ妻が困惑する話」としか説明が…

『ビッグ・リトル・ライズ』女性に厳しいドラマ?

【※後半ネタバレ無し】 「女は物事を根に持つ」「恨みは絶対忘れない」 「何でも女のせい?」