2017-01-01から1年間の記事一覧

神KUSOスターアワード2017

神KUSO--Goddes Shit--それはマスメディアの年末振り返り記事でもクソのよつなネタとして掲載外に処されるセレブたちの咆哮。神KUSOスターアワードとは、そのようなクソ扱いを受けるものにこそスターたちの人間味が宿ると考え、その神秘性を真面目に讃え…

『アメリカを荒らす者たち』真相考察

【※本稿にはラストのネタバレが含まれています】

『信仰が人を殺すとき』アメリカの一夫多妻制の町と神聖な殺人

ジョン・クラカワーによるノンフィクション書籍。1984年にアメリカで起こった、一夫多妻制を「神聖な教義」とするモルモン原理主義者による殺人事件。犯人は動機を「神の啓示」だと語った。殺人を神聖な行為として語る男の裁判は、いつしか「信仰」をめぐる…

『スパイダーマン:ホームカミング』の悪役はトランプ支持者?

『スパイダーマン:ホームカミング』の悪役が「トランプ支持者のよう」と話題だ。Rolling StoneもLA TimesもVultureも、同作のヴィラン・ヴァルチャーをトランプ政権と絡める記事を出している。その理由には、今日のアメリカ世論の一部を形作る「怒り」が存…

『マスターオブゼロ Season2』ラストの解説と批判

Netflix製作ドラマ『マスターオブゼロ Season2』の製作者たちによるラストの解説を紹介する。加えて、作品に向けられたネガティブ批判、そこからの個人の見解を記す。Season1の感想はこちら 【※ラストのネタバレあり】

『ゆらぎ荘の幽奈さん』に見られるジェンダー的配慮

17年7月、週刊少年ジャンプ連載『ゆらぎ荘の幽奈さん』の性表現が議論を巻き起こした。この問題自体への自分の結論は出ていない。一方で作品を読んでみたところ、「セクシャルハラスメントを美化しない為のジェンダー的配慮」は感じられたので紹介したい。 …

『オブセッション 歪んだ愛の果て』レモネード創世記

2009年イドリス・エルバ主演作。あのビヨンセが準主演キャストに加わったDIVAムービーである。 ストーリーは不倫サスペンス。会社役員を務めるリッチなエルバは、職場の華だったビヨンセと結婚。ビヨンセは妊娠を機に専業主婦となり、進学を視野に入れながら…

ドキュメンタリー『くすぐり』の皮肉な後日談

Netflix配信ドキュメンタリー『くすぐり』の後日談を紹介、本作の誇張された演出の疑惑も

『パッセンジャー』の改変されたオリジナル版ラスト / 強姦神話としての眠り姫からアダムとイヴへ

映画『パッセンジャー』のラストは大きな論争を呼んだ。実は、この作品の脚本は多くのアカデミー作品賞&候補作を輩出したブラック・リストに入っていた。そして、その栄誉あるオリジナル脚本のエンディングは公開されたリリース版と大きく異なっていた。本…

村上春樹が語る国際人気の理由 / 真実が死んだ世界の『騎士団長殺し』

村上春樹がみずから語った「自作の国際人気の理由」を紹介する。彼は、国々の社会情勢がムラカミ作品の需要を作ったと語っている。又、インタビューから8年経った2017年に出版された『騎士団長殺し』がいかに国際社会、および人々の精神とつながっているかの…

2017年メディア執筆記事一覧

GINZA No.237 恋する2月号 magazineworld.jp 『GINZA No.237 恋する2月号』様にてセレブ・カップルについて寄稿させていただきました。Amazonやhontoなど、電子版も上記サイトより販売中です。 【おしながき】・カイリージェンナーと恋の錬金術師タイガ・J…

『この世に私の居場所なんてない』 世界からくだらないと扱われる私の大切なもの

サンダンス映画祭審 査員対象受賞作 Netflix独占配信 その日の主人公は嫌なことだらけだった。看護助手をしている治療施設で、患者の老婆が抗議運動をする黒人のニュースを見てこう言った。「あいつらがアメリカを蝕んでる、あいつらのデカいチンコは絶対に…

グラミー賞主要部門の投票システム:音楽ジャンル別の格差疑惑

グラミー賞の「人種差別」疑惑への批判は、ここ3年の最優秀賞アルバム部門の話題を中心に熱を帯びた。アワードの幹部や会員に差別バイアスがあるかはわからない。しかしながら、主要4部門の投票システムにおいて「音楽ジャンル」別に格差がある可能性があ…

トランプ派も賞賛したレディー・ガガのアンチ分裂ハーフタイムショー

第51回スーパーボウルで行われたレディー・ガガのハーフタイムショーが話題だ。民主党派のみならず、共和党議員やトランプ支持者まで政治的観点から賞賛している。もしかしたら、ガガが願ったのは「アンチ・トランプ」ではなく「アンチ党派分裂」だったのか…

母なる証明 破壊される母の偶像

映画『母なる証明』は現実社会が抱く“母親偶像”を壊そうとする。しかしながら、映画の中では“母親”の持つ息子偶像が変容してゆく。 いわば現実と作中、合わせて2つの「母の偶像」に亀裂が入るのである。 【目次】 破壊される「社会」の「母親」偶像 崩壊し…