『GLOW』勇気をくれる人種差別プロレス

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 実在女子プロレス団体をモデルにしたコメディ『GLOW』は、リスキーな選択をとった。80年代に活躍した現実のGLOWは、今見るとかなり人種差別的なステージを放映していたのである。では、そんな問題あるショーをどのように“魅力的”に描くのだろう?

【※ネタバレを含みます】

有色人種は「悪役」な80s人種差別ショー 

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HIPHOPのメンタルヘルス観の変容/「男らしさ」から「脆弱性」へ

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 HIPHOPメンタルヘルスの関係性。2010年代後半にブームとなったエモRAPについてはCINRA.NET寄稿コラムでフォーカスした。本稿では「エモRAP」以前、主に1990年代から2010年代を追う。アメリカのHIPHOPは現実のブラック・コミュニティを反映する。心理療法を遠ざける要因となる「強さ」主義が問題視されてきたHIPHOP。しかし、近年は変化を見せている。

90s-00s:「強さ」主義と「音楽がセラピー」神話

死んだら地獄に行きたい 俺はどうしようもなくクソ野郎だから

- The Notorious B.I.G. "Suicidal Thoughts"

  2010年代中盤、アメリカで自死や憂鬱を語るRAPが増えた……と言っても、もともとメンタル・イルネスはHIPHOPで描かれてきたモチーフだ。1990年代には、ノトーリアスBIGを筆頭にゲットーボーイズや2Pac希死念慮を表現している。しかしながら、著名ラッパーたちのメンタルヘルス観は変容しつづけている。

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2018年メディア執筆記事

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  • CINRA.NET:若者の憂鬱と「死にたい」を表現するドラマや音楽。米社会の闇を探る
  • CINRA.NET:“This Is America”に揺れる現代と、リオン・ブリッジズの物語 
  • CINRA.NET:ビヨンセがコーチェラで魅せた「Beychella」の歴史的意義。紋章を解読 
  • FUZE:現代社会批評としての『ネオヨキオ』——「トランプ政権以降の世界」に対するヴェンパイア・ウイークエンド=エズラ・クーニグからの奇妙な問いかけ
  • FUZE:もう誰も見過ごせない! FUZEが選ぶ「進化し続ける2010年代の必須ドラマ:ベスト20」20-11位
  • 過去のメディア執筆記事 

CINRA.NET:若者の憂鬱と「死にたい」を表現するドラマや音楽。米社会の闇を探る

www.cinra.net

 CINRA様にて「2017年USポップカルチャーの“若者の自殺”ブーム」を考察しました。ドラマ『13の理由』、エモRAPをフィーチャーしています。10年代中盤に急増する若者の自殺率、そこに関連するスマートフォンSNS、マイノリティである黒人層のメンタルヘルス問題etc

補足:YAブームが「ディストピア」から「若者の自殺/憂鬱」に移った件。その代わり、10年代後半には『ウエストワールド』等、成人向け(寄り)ドラマで「ディストピア」が流行しています。エミー賞受賞ドラマ『侍女の物語』はトランプ候補&政権時代的と言えそうですね。

CINRA.NET:“This Is America”に揺れる現代と、リオン・ブリッジズの物語 

www.cinra.net

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『13の理由S2』リアリズムからスピリチュアリズムへ?

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 寄稿『若者の憂鬱と「死にたい」を表現するドラマや音楽。米社会の闇を探る - コラム : CINRA.NET』でフォーカスしたNetflixドラマ『13の理由』。高校生の視点をリアルに描きヒットした本作だが、S2ではリアリズム演出を破壊する挑戦に出ている。幽霊が出現し、スピリチュアリズムにまで着地するのだ。それでも、本作は「アメリカの10代のリアル」を描きつづける。

告発と反響

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政治ソングでアメリカ1位は難しい:ガンビーノの銃乱射とガガの同性婚

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 CINRA.NET『“This Is America”に揺れる現代と、リオン・ブリッジズの物語』でフィーチャーしたチャイルディッシュ・ガンビーノ『This Is America』。寄稿コラムにおいては、様々な考察を呼んだ社会的作品であることを紹介した。こちらの記事では「アメリカで政治ソングが1位を獲得することは稀なこと」、だからこそ「10年代USで首位に輝いた2つの政治ソングはその内容とタイミングが的確だったこと」を伝えたい。

  • 『This Is America』のような時事ネタはヒットしやすいのか?
  • 10年代US1位の政治ソングはたった2曲:HIPHOPヒットも政治性は薄い
  • US1位ヒット政治曲のタイミング:同性婚合法化と銃乱射事件
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『This Is America』のような時事ネタはヒットしやすいのか?

  2018年5月、チャイルディッシュ・ガンビーノ『This Is America』がHOT100首位デビューを飾った。本作は大きな話題を呼び、とくにハイコンテキストなMVはリリースされるやいなやネットやメディアで数多の考察が巻き起こった。その注目度を立証するように、初週ストリーミングの68%がMV視聴となっている*1。それまでのガンビーノのチャート最高記録は12位。彼にとっても大きな飛躍だったことがわかる。そこで見かけたある意見:「ガンビーノはヒットしやすい時事ネタで1位を獲った」。確かに、本作はネットで考察を巻き起こしやすい多層構造だ。アメリカの現状を批判する内容であることは歌詞を聴いただけでわかる。リアルタイムな社会ネタは大手メディアにも報道されやすいだろう。しかしながら「政治ネタをやればヒットしやすい」旨には反論を唱えたい。アメリカのHOT100においては、むしろ政治性が無いほうが高順位を狙いやすいのが通説だからだ。

10年代US1位の政治ソングはたった2曲:HIPHOPヒットも政治性は薄い

歴史的に、シリアスな社会問題を描く政治ソングがチャート1位を取ることは非常に稀です

- What Was The Last Political Song To Hit No. 1 Before Childish Gambino's 'This Is America'?

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ケンドリック・ラマー『DAMN.』ピュリッツァー賞の意義/芸術と認められたHIPHOP

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 CINRA.NET様に寄稿させていただいたリオン・ブリッジズ記事で触れた、2018年USブラックカルチャーの躍進と波乱。その中で大きく報じられたケンドリック・ラマー『DAMN.』のピュリッツァー賞受賞は、どのような意義があったのか?

 2018年ピュリッツァー賞音楽部門の選考委員レジーナ・カーターのインタビューがThe Atlanticに掲載されている。カーターはクラシック音楽を学んだのちJazzに移行した世界的ヴァイオリニストだ。インタビューでは、ピュリッツァーの審査過程、『DAMN.』製作に多くの人々が関わっている問題、カーター自身のケンドリック評などが語られている。記事のラスト、彼女はピュリッツァー賞についてこのように語っている。

ピュリッツァー賞の授与は、その対象がアメリカのアートフォームの一部だと呈することを意味します 

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『ブラックミラー』半分ノンフィクション?元ネタ紹介

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 Netflix配信中のUKドラマ『ブラックミラー』。人気のあるテクノロジーをテーマとしたSF寓話だが、多くのエピソードには「実話の元ネタ」および「実話になってしまった予言的描写」が挟まれている。英国首相は本当に豚とファックした?ソーシャルランクによって値踏みされる社会はすでに中国で実現?etc……本作の“ノンフィクションな側面”を複数紹介したい。

【目次】

  • S1E1『国歌』:本当に豚とファックした英国首相
  • S2E1『ずっと側にいて』:死者と会話するbotサービス
  • S2E3『時のクマ、ウォルドー』:英国選挙の謎キャラ文化
  • S3E1『ランク社会』:中国で流行る信用階級
  • S4E1『宇宙船カリスター』
  • S4E4『Hang The DJ』:選択肢が多すぎる情報恋愛社会
  • S4E5『メタルヘッド』:キモい殺人ロボ
  • おまけ:S3E4『サン・ジュニペロ』のテーマソング歌詞

S1E1『国歌』:本当に豚とファックした英国首相

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 「首相が豚とファックしなければ誘拐した王妃を殺す」──誘拐犯の異常な要求によって英国首相が追い詰められていく物語。SNSや海外メディア等、政府によって統制できない情報群によって首脳が迫られる様が描かれていく。「首相と豚のセックス」のTV放送を迫るなど考えれないが……実は、このエピソードは一部ノンフィクションを帯びてしまった。2015年、現実の英国首相デービット・キャメロンが「死んだ豚にフェラチオさせた過去」を暴露されたのだ。まさに『ブラックミラー』の「豚とファックする首相」そのものである。ドラマの放送はキャメロン首相スキャンダルの4年前。クリエイターのチャーリー・ブロッカーは「元々首相の豚ネタを知っていた」噂を否定する羽目になった。ある面、作家側すらも「情報と大衆」に追い詰められるようなかたちとなった『ブラックミラー』らしい顛末である。

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