2018年メディア執筆記事

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2018年、メディア媒体に掲載していただいた記事集となります。

ご依頼等、なにかご連絡がありましたら下記メールアドレスにお願い致します。

tatsumijunk@gmail.com 

ELLE Japan:祝来日! サム・スミスについて知っておきたい10のこと

 ELLE Japan様にてサム・スミスのトリヴィアを紹介しました。ロンドンの著名女性銀行家一族で、12歳時点でマネージャーを6人抱えていた音楽エリート。その人生を変えたのがレディー・ガガであることや、2nd『Thrill of It All』がリアルタイム進行の失恋日記だった製作背景を紹介。日本ネタでは、三代目J Soul Brothers今市隆二との親交、好きな日本食、日本の人々への感想を掲載しています。

Real Sound:『クレイジー・リッチ!』が米映画史に起こした革新 “アジア”を巡る2人の女性の物語を読み解く

 RealSound様にて映画『クレイジー・リッチ!』を紹介させていただきました。「男女のラブロマンス」であると同時にアジア系主演でないと成立しない「2人の女性の物語」であること、アメリカで話題となった麻雀シーンの意味を解説しています。

ELLE Japan:今観ても面白い! 21世紀に革命を起こしたご長寿ドラマ10

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『ウエストワールド』 2016年の淑女と娼婦

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  2016年の作品にも関わらず、SF西部劇『ウエストワールド』は非常にステロタイプな女性キャラを主人公に据える。だからこそ、このドラマはエンターテインメント産業を“開拓”する。

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『クレイジー・リッチ!』麻雀シーンの意味

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 RealSound様にて紹介させていただいた映画『クレイジー・リッチ!(Crazy Rich Asians)』。

 非常に重要である麻雀シーンについて説明させていただいたのですが、本稿では更に踏み込んだネタバレ解説を致します。8牌の意味や座席位置など、基本的な解説は上記記事の後半に書いたので、まずはそちらを御覧ください。

【※以下ネタバレ】

麻雀でレイチェルは何を伝えたのか

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『ボージャック・ホースマンS5』共感できるアビューザー問題

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この作品の魅力は──誰もが主人公に共感できるところです

誰しも深い後悔を抱えています オレも酷いことをしてきた

みんな酷いヤツだから安心していい、とこの作品は伝えています

 この劇中ドラマに向けられた称賛は『ボージャック・ホースマン』自体の魅力を見事に表わしている。Netflixの奇妙な馬アニメは「共感できる作品のマスタークラス」でありつづけた。主人公が自尊心の弱さと自責感の強さによって暴走するたび、視聴者は共感と愛を深めていった。ボージャックは、豪邸に住むセレブリティにして「2010年代もっとも共感されるアンチヒーローになったのだ。しかし、シーズン5はいささか奇妙だ。ラストの彼は、安心をもたらすほど「共感」される存在ではない。同時に、唾棄すべきほど「共感」できぬ存在にもなっていない。クリエイターは何を思ってこのバランスを作り上げたのか。

【以下ネタバレ】

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『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』70s英雄譚と英雄の距離

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 1970年代初頭のアメリカといえばフェミニズム旋風である。ウーマンリブ運動の加熱。71年にヘレン・レディが『I Am Woman』をリリース。72年に雇用機会均等法が大幅に改正され、グロリア・スタイネムが雑誌『Ms.』を刊行。そして73年に「バトル・オブ・ザ・セクシーズ」が推定9,000万の視聴者を集めた。本作の主人公ビリー・ジーン・キングが男性選手との試合に至った要因には全米テニス協会の賃金格差があった。当時、男性選手の優勝賞金は女性の8倍だった。無論、チケット売上の男女差は8倍ではない。男女同権を志向するビリーは女子テニス協会の前進となる女子ツアーを始めた。スポーツ界のみならず実社会にも根付く格差にアクションを起こしたビリーは、まさに70年代の英雄なのである。

【以下ネタバレ】

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『GLOW』勇気をくれる人種差別プロレス

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 実在女子プロレス団体をモデルにしたコメディ『GLOW』は、リスキーな選択をとった。80年代に活躍した現実のGLOWは、今見るとかなり人種差別的なステージを放映していたのである。では、そんな問題あるショーをどのように“魅力的”に描くのだろう?

【※ネタバレを含みます】

有色人種は「悪役」な80s人種差別ショー 

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HIPHOPのメンタルヘルス観の変容/「男らしさ」から「脆弱性」へ

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 HIPHOPメンタルヘルスの関係性。2010年代後半にブームとなったエモRAPについてはCINRA.NET寄稿コラムでフォーカスした。本稿では「エモRAP」以前、主に1990年代から2010年代を追う。アメリカのHIPHOPは現実のブラック・コミュニティを反映する。心理療法を遠ざける要因となる「強さ」主義が問題視されてきたHIPHOP。しかし、近年は変化を見せている。

90s-00s:「強さ」主義と「音楽がセラピー」神話

死んだら地獄に行きたい 俺はどうしようもなくクソ野郎だから

- The Notorious B.I.G. "Suicidal Thoughts"

  2010年代中盤、アメリカで自死や憂鬱を語るRAPが増えた……と言っても、もともとメンタル・イルネスはHIPHOPで描かれてきたモチーフだ。1990年代には、ノトーリアスBIGを筆頭にゲットーボーイズや2Pac希死念慮を表現している。しかしながら、著名ラッパーたちのメンタルヘルス観は変容しつづけている。

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