『アナと雪の女王2』 前線に来る無能力キャラ問題
今できる正しいことをする 一歩ずつ繰り返して それが今の私にできる正しいことなのだから ("Next Right Thing")
関心した点。今回のアナは、フィクションでウザい定型とされる「異能力が無いのに前線に来ようとするキャラ」枠なのだが、劇中エルサと共感性豊かなコミュニケーションを交わして互いに不安や気遣ってる旨を表明しあうため「戦闘力的に邪魔」な印象が無く(むしろ必要不可欠)、知と勇気で必要な活躍を魅せる。フィクション定型とされる「バトル能力が無いのに前線に来ようとするキャラ」のウザさ/邪魔感は、そもそも作中フォーマットが「物理的戦闘力」主義的だからこそ邪魔に見えがちなのかもしれない、その価値観から離れた描き方をすれば、高揚ある必然的な活躍が可能……そんな学びがある作劇でした。
アナの「バトル異能力が無い不甲斐さ」が生きた曲が、ハイライトの"The Next Right Thing"。クリステン・ベルの名演によって「妹のアナも王に相応しい者」だと確信させる巧さ。曲題は、序盤トロールが語った「未来が見えぬときは"Next Right Thing"を行え」にかかってますね。