2015年度ゴシップ上半期アワード〜前編〜

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 ゴシップ−醜聞−……。それは毎日毎秒、供給され、受容され、そして忘れ去られてゆく存在……。ゴシップ文化により芸能人の人生は消費され、また、それを受けた芸能人側も話題になる為に仕込みゴシップを供給する、現代社会の闇構造……。本アワードは、そんな芸能人たちの、誰にも評価されぬ美しき努力を表彰する賞である。
 
 前編ラインナップ(順不同)
  1. ジャスティン・ビーバー、国際指名手配 
  2. TIDALの沈没
  3. ブリトニー・スピアーズの妹がパブで喧嘩仲裁の為に包丁を持ち出す
  4. CM女王ミランダ・カーが日本語発音を習得
  5. ジェニファー・ロペス『光を感じて』に光を感じて、ついでに倒産危機のドリーム・ワークス・アニメーションを救う 

1.ジャスティン・ビーバー、国際指名手配

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(モッブ掃除してるのかと思ったら国旗侮辱)

 日本ウォッチャー界で「王」と崇拝されるJustinBieber様が遂に国際指名手配。ICPOが加盟190国・地域に逮捕を求める非常事態へ。しかし、フタを開けてみると「ボディーガードにパパラッチへの暴行を指示した疑い」という軽犯罪。恐らくは、出廷要請を無視され、ビーバー容疑者に国旗を踏みつけ侮辱されたことにアルゼンチン裁判所が激怒した為だと思われる。国際指名手配するならもっと他に入念対処すべき重罪犯罪があるのでは?と思わざるをえない。ビーバー様を「アメリカ名物・グレる子役」視する寛容な日本のみならず、ビーバー様を常時憎んでいたはずのアメリカ本国までも軽く受け止める状況に。結果、国際指名手配によりビーバー様の格が何故か上がり、アルゼンチン裁判所の権威ブランドが降格しただけなのであった。

  参照:ジャスティン・ビーバーに暴行事件で逮捕状 - ライブドアニュース

2.TIDALの沈没

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(この時は幸せだった....。)

  アメリカ音楽界で権威を築いたJay-Zが音楽ストリーミング・サービスTIDALを発表。70億円規模の初期投資を行ったという気合の入りよう。しかしながら、元々シェアを保有する大手競合企業が複数存在し、巨大企業Appleの参画まで確定されていた15年4月のストリーミング業界。そのような一般的には勝ち目の無い環境で、帝王Jayは一体どのような策を……!?と思ったら何も無かった。「1.音質が良い」、「2.豪華アーティスト達が幹部となる歌手の為のサービス」「3.豪華アーティストが発表会見に出揃って注目度バッチリだから広告費が安く済む」……それだけ。嘘は言っていない。あ、2と3によって「悪しきイルミナティ」と陰謀論者に叩かれる功績は残しました!

 注目を浴びた豪華アーティスト達による発表会見。マドンナが目立つ為だけにスパイダーマンみたいなポーズで署名したり、それが周囲にドン引きされリアーナにしかウケていなかったりアリシアキーズ&マドンナとの写真撮影でリアーナがいち早く安全牌・アリシアの横に付いたからビヨンセがヤバい上司・マドンナの隣に行く事を余儀なくされブチ切れて写真写りも最悪だったり、"大先輩"2人が変顔をヴァースしたのに変顔風キメ顔で抜け駆けしたニッキ・ミナージュが罪に問われたり……等の事件を経、ストリーミング・サービスとしての売りは何もわからないまま終了。もちろんTIDALは大コケし、精神を疲弊させたJay-Z「Youtubeは犯罪者!」とRAPする狂気へと身を堕とした。TIDALの元会社Asproに長らく在籍していたTIDALの共同CEOは就任3カ月で切り捨て辞任。TIDAL一般社員のPCの回覧履歴にはもれなく「マイナビ転職」が刻まれているであろう。明日はどっちだ!?と言うより、昨日と今日すら無い。

 おまけにJay-Z身内アーティストの新MVを全く会員が居ないTIDALで限定公開☆」という、よく調教されたオタクが多い日本でしか通用しなそうな企画を連続強行。TIDALをDISっていなかった音楽ファンまで敵に回った。しかしながら、限定公開ゆえに発表されるMVはどれもクオリティが高く、MVだけは評価された為、事実上の映像制作会社へと転身したのであった。ちなみに、7月に解禁されまAppleMusicも同じ「新曲&新MV限定公開☆」企画ファレル・ウィリアムズで行ったが、こちらは全く叩かれず。資本主義下の企業イメージって怖いですね。

  参照:ジェイ・Zの定額音楽配信サービス TIDAL が米国ほかで開始。発表会には豪華ゲストが参加 - Engadget Japanese

3.ブリトニー・スピアーズの妹がパブでの喧嘩を仲裁する為に包丁を持ち出す

 タイトル通りです。

  参照:ブリトニー・スピアーズの妹が“包丁”を振りかざし、一般人同士のケンカを仲裁する衝撃映像が公開される | 海外ドラマ&セレブニュース TVグルーヴ

4.CM女王ミランダ・カーが日本語発音を習得

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(隠れayuマークとかディズニーランドの隠れミッキーですか?) 

 「金の為なら何でもする女」「なんのレアリティも無い来日」「栃木の寂れたゴルフ場にまで来日していた」「たぶん恵比寿あたりにもう家持ってる」「そろそろ日本国籍取得」……社会では、このような声が散見される。しかし誰が否定できるだろう?彼女……Miranda Kerrこそが、現在のCM女王であることを。トンカツを食って我々を震撼させたサントリーCMからほど無くしてリリースされた『Samantha Thavasa ミランダ-365日、毎日が記念日』。まず浜崎あゆみとのコラボレーションから衝撃的だが、是非ラストで彼女が発する言葉を聞いてほしい。「ハッピー・サマンサタバサ・アニバーサリー♪」……Rの発音が無い……!日本人が英語を喋る際、難関とされるRとLのイントネーション。逆に言えば、英語ネイティヴが平坦な「ラ」発音を再現することはいたく難しいはずだ。……ミランダは、それをした。私は、この局所的、しかし大規模な事実から、彼女の血の滲む努力を感じずにはいられない。日本的な「与えられた仕事をただただ真摯に行う」職人的"魂"すら漂ってこないだろうか?ミランダは弛まぬ努力で日本CM女王を手に入れたのだ。『極道の妻たち〜オーストラリアから来た姐さん編〜』主演とかやってほしい。

  参考&引用元:ミランダ・カー出演「サマンサタバサ」TVCMに隠された浜崎あゆみからのメッセージ | 浜崎あゆみ | BARKS音楽ニュース 

5.ジェニファー・ロペス『光を感じて』に光を感じて、ついでに倒産危機のドリーム・ワークス・アニメーションを救う

(うたのお姉さん状態なJ.Lo

 Jennifer LopezRihannaがドリーム・ワークス・アニメーション新作映画『HOME』で声優を担当。後者は主演。その報を聞いた時は誰しも思っただろう。「いったい誰が見に行くんだ?」。そのような作品『HOME』。マーケターによるセールス予測は高くなかった。しかし、『HOME』はマーケターの予想を遥かに上回る爆速1位スタートを北米含む各国で記録。「多人種を起用したキャストが動員の鍵」とまで賞賛された。こうして、リアーナとJ.Loは、倒産危機に喘ぐドリームワークス・アニメーション社の救世主となったのだった……。……いや、マーケターの人たち、絶対「どの家庭も子供にJ.Loとリアーナなんか見せたくないだろう」って理由で予測セールス低めに設定したよね!?どう考えても正論なので狂ってるのは世界の方だった!!

 そして上記動画が『HOME』主題歌、J.Lo『Feel The Lights』である。そこには、まったく可愛くないキャラと踊るJ.Loの姿が!!!今年、これ以上の爆笑MVは出ないだろう。

  参照:DreamWorks Animation Hits A ‘Home’ Run | Cartoon Brew

 

→→後半へ(多分)つづく 

ごめんなさい、更新を滞り、なにを書こうと思っていたのか忘れました……(2016年12月30日追記)